東海道新幹線:東京・新横浜~名古屋の節約術

投稿者: | 2015年10月28日

Twitterで東海道新幹線の運賃・料金を節約する方法をしょっちゅう聞かれるので、メモ程度に書いておきました。

正規運賃・料金

まずはおさらいとして正規運賃・料金について(2014年4月1日改定)。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
運賃 6260円 5620円
自由席特急料金 4100円
指定席特急料金(ひかり・こだま/通常期) 4620円
指定席特急料金(のぞみ/通常期) 4830円
合計(自由席) 10360円 9720円
合計(ひかり・こだま/通常期) 10880円 10240円
合計(のぞみ/通常期) 11090円 10450円

指定席特急料金は通常期・繁忙期・閑散期によって料金が変動します。繁忙期は+200円、閑散期は-200円です。

のぞみ号の指定席には、のぞみ料金と呼ばれる別体系の特急料金が適用されています。東京~名古屋ではひかり・こだまの特急料金+210円です。

運賃の節約術

いくつか方法があるので列挙してみます。

なお、東京~大阪では営業キロが600kmに近いため、601km以上の区間で往復乗車券を購入して往復割引を適用させる方法がありますが、東京~名古屋の営業キロは366.0kmなのでこの方法は使えません。

乗車券分割購入

JRの運賃は東京・大阪・名古屋地区で安価な特定運賃が設定されていること、特定都市区内に所在する各駅発着で営業キロが201km以上の乗車券では特定都市区内中心駅発着として運賃を計算すること等を利用し、合算すると割安となる複数の区間で乗車券を購入する方法です。

当然ですが分割して購入する乗車券の区間は連続してなければ乗車できません。区間が不連続の乗車券で乗車すると不正乗車になります。

東京・品川~名古屋では、東京・品川~川崎、横浜市内~名古屋の2枚分割にするのが簡単で割引額が高めです(川崎駅も横浜市内として含まれるので、区間は連続します)。一方で新横浜~名古屋は分割してもほとんど安くなりません。

運賃を計算するとこちら。

東京・品川~名古屋
乗車券(東京~川崎) 310円
乗車券(横浜市内~名古屋) 5620円
分割運賃合計 5930円
正規運賃との差額 -330円

割引額は小さいですが、誰でも使うことができます。ただし、輸送障害が発生した時、通り過ぎた区間の乗車券に対しては旅行終了と見なされ補償が受けられない点には注意して下さい。

学生割引乗車券

通信制を除く中学校以上の学校では、学割証を持って営業キロが101km以上の乗車券を購入すると運賃が2割引(端数切り捨て)になります。学生の身であればこれを使わない手はありませんが、学校によっては年間の発行枚数に制限があるので注意して下さい。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
学割運賃 5000円 4490円
正規運賃との差額 -1260円 -1130円

特別企画乗車券

いわゆる「トクトクきっぷ」で、何らかの制限がかかる代わりに安く設定されている乗車券類です。東京・新横浜~名古屋では以前は数種類の設定がありましたが、現在は「新幹線回数券」のみの設定です。

新幹線回数券

のぞみ号も使用できる6枚つづりの回数券で、金券ショップで簡単に1枚単位で入手することが可能です。グリーン車用・指定席用・自由席用がありますが、この記事では指定席用のみを取り上げます。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
発売額 62160円 58260円
1枚あたりの単価 10360円 9710円
正規運賃・料金との差額 -730円 -740円

割引率は低く、基本的に自由席の値段で指定席に乗れるという認識で良いです。またお盆・正月・ゴールデンウィークといった超繁忙期は使用できません(シルバーウィークは使えます)。

旅行商品

旅行会社が発売する新幹線利用の旅行商品は多数存在しますが、JR東海ツアーズが発売する代表的な商品を紹介します。

価格は割安ですが旅行商品であるため制限が厳しく、当日購入購入後の乗車変更途中下車乗り越し指定列車以外列車への乗車は一切できません。またキャンセル料も乗車券類と比較して高額です。

日帰り・宿泊プラン

名古屋発、東京発とも設定されています。価格は日帰りプランでは15000~25000円程度、宿泊プランではそれに宿泊料が上乗せされた程度です。

基本的には限定されたのぞみ・ひかり号(往路朝6~7時台、復路19時以降の一部便)か全てのこだま号が利用できます。プランによっては追加料金で希望ののぞみ・ひかり号を利用できますが、ビジネス客と重なる時間帯では追加料金が高額になる(往復で5000円に達することもある)ので注意が必要です。

ぷらっとこだまエコノミープラン

こだま号の普通車指定席・グリーン車を片道で安く利用できる旅行商品です。全てのこだま号から選ぶことができます。下記の表は普通車利用での価格です。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
価格(繁忙期の価格) 8100円(9300円) 7900円(8900円)
正規運賃・料金との差額 -1780円 -2340円

グリーン車を利用する場合は+1000円で利用できますが、エクスプレス予約にこだま☆楽旅IC早特という類似商品(後述)があるため併せて検討して下さい。

エクスプレス予約

ビジネス客向けの東海道・山陽新幹線のオンライン予約サービスで、利用には年会費1080円のエクスプレスカード・J-WESTカード(エクスプレス)会員への入会が必須です。また、ビューカード会員かつモバイルSuica会員であれば、年会費1080円のエクスプレス特約を利用することでエクスプレス予約に入会できます。

最大のメリットは予約変更の自由度の高さで、購入から3ヶ月以内で予約列車の発車前であれば無制限に予約を変更できます。またのぞみ料金や繁忙期・閑散期の概念がなく、通年同一料金で利用できます。超繁忙期の利用制限もありません。

その他、乗車に応じて貰えるポイントでグリーン車を普通車指定席の価格で利用できるグリーンプログラムや、早特と呼ばれる各種割引料金の設定があります。

エクスプレス予約の他に一般のクレジットカードで利用できるプラスEXというサービスもありますが、e特急券は利用できず、ICカード利用での割引率も低く中途半端なので割愛します。

e特急券

エクスプレス予約の基本形態で、特急券のみの商品です。Webから予約を行い、乗車前に指定席券売機できっぷを受け取って乗車します。普通車指定席用とグリーン車用がありますが、ここでは前者のみを説明します。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
正規運賃 6260円 5620円
e特急券(通年) 4050円
合計(通年) 10310円 9670円
ひかり・こだま正規運賃・料金との差額 -570円 -570円
のぞみ正規運賃・料金との差額 -780円 -780円

普通に使うと回数券と価格差がほとんどないので、予約変更等のメリットに価値を見いだせるか否かで使うかどうかを決めることになると思います。

しかし、e特急券は特急券のみの商品であるため、どんな乗車券との組み合わせも可能です。そのため、学生が学割と組み合わせると割引額が非常に大きくなります

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
学割運賃 5000円 4490円
e特急券(通年) 4050円
合計(自由席) 9050円 8540円
ひかり・こだま正規運賃・料金との差額 -1830円 -1700円
のぞみ正規運賃・料金との差額 -2040円 -1910円

このe特急券は一度に6席まで購入が可能で、グループで利用することもできます。また非会員が会員に代理購入をお願いし、非会員が利用することも可能です。

EX-IC

専用のEX-ICカード(エクスプレス特約利用者はモバイルSuicaを利用する携帯電話)で利用できる、乗車券と特急券がセットになった商品です。券売機できっぷを受け取る必要がなく、乗車券+e特急券より価格が少し安く設定されています。

ただし、特定都市区内制度の適用がなく新幹線下車駅から在来線に乗り継ぐ場合は別途運賃が必要です。そのため、経路によってはEX-ICが割高になる場合が多々あります。購入の前にはよく計算して下さい。

ちなみに、エクスプレス予約ではTOICA機能付EX-ICカードの発行も行っているので、これを使えば新幹線から在来線に乗り継ぐ場合でも他のICカードやきっぷを利用する必要はありません。

普通車指定席用の価格は下記の通り。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
EX-IC価格(通年) 10110円 9460円
乗車券+e特急券との差額 -200円 -210円
ひかり・こだま正規運賃・料金との差額 -770円 -780円
のぞみ正規運賃・料金との差額 -980円 -990円

EX-ICは会員本人のみが利用できます。複数名で利用する場合は、同額・同区間で乗車券・特急券がセットになったEXきっぷを利用できます。

IC早特(タイプB)

3日前の23:30までの購入で、朝6時台に乗車駅を発車するのぞみ号と全てのひかり号が安く利用できるEX-ICタイプの利用形態の商品です。学割を除くと東京・品川・新横浜~名古屋をのぞみ号通しで利用できる最安となる商品です。なお、IC早特(タイプA)は山陽新幹線を含む区間の商品で、東海道新幹線のみの区間の設定はありません。

指定列車以外に乗車する場合は乗車券部分のみが有効となり、特急券を改めて購入する必要があります。予約変更は発車直前まで何度でも可能ですが、IC早特(タイプB)の条件に合致しない列車を選択するとe特急券・EX-IC・EXきっぷ(選択可能)の価格が適用されます。

普通車指定席用の価格は下記の通り。これも会員本人のみが利用できます。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
IC早特(タイプB)価格(通年) 9770円 9120円
乗車券+e特急券との差額 -540円 -550円
ひかり・こだま正規運賃・料金との差額 -1110円 -1120円
のぞみ正規運賃・料金との差額 -1320円 -1330円

こだま☆楽旅IC早特

グリーン車用ですが価格が安いのでおまけ程度に記述します。3日前の23:30までの購入で、こだま号のグリーン車が割引になるEX-ICタイプの利用形態の商品です。

ぷらっとこだまエコノミープランとよく似た商品ですが、こちらはきっぷと同等の扱いです。そのため、指定列車以外への乗車や予約変更についての条件は、IC早特(タイプB)と同じ扱いを受けられます。また会員本人のみ利用が可能です。

価格は下記の通り。ぷらっとこだまエコノミープランとほぼ同額です。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
IC早特(タイプB)価格(通年) 9000円 8900円

小田原・豊橋を利用して特急料金を節約

東海道新幹線のひかり号は、早朝夜間を除いて小田原or豊橋・岐阜羽島・米原に停車するひかり号(米原ひかり)、熱海or三島・静岡・浜松に停車するひかり号(静岡ひかり)が交互に運転されています。

前者のひかり号は東京~名古屋でのぞみ号に追い抜かれないお買い得な列車として知られていますが、小田原が東京、豊橋が名古屋に比較的近いこと、共に営業キロが300kmをギリギリ切るため特急料金が安くなることを利用した、所要時間を極力増やさない節約術が使えます。

ひかり・こだま号の指定席特急料金(通常期)は301km~400kmで4620円ですが、201km~300kmでは760円安い3860円です。小田原・豊橋に停車するひかりはそれぞれ2時間に1本ずつですが、時間を合わせると交通費を大幅に節約できます。

豊橋駅を利用する

豊橋~名古屋間を在来線または名鉄で移動することになります。どちらも概ね15分間隔で、所要時間は50分と距離の割に速いです。東京~名古屋通しの乗車券を買って在来線に乗った場合は下記の価格になります。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
正規運賃 6260円 5620円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
正規運賃+e特急券(通年) 9600円 8960円
正規運賃+自由席特急料金 9600円 8960円
正規運賃+指定席特急料金(通常期) 10120円 9480円

e特急券利用であれば、指定席を使っても東京~名古屋が1万円を割ります。学割を利用した場合の価格は下記の通り。

東京・品川~名古屋 新横浜~名古屋
学割運賃 5000円 4490円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
学割運賃+e特急券(通年) 8340円 7830円
学割運賃+自由席特急料金 8340円 7830円
学割運賃+指定席特急料金(通常期) 8860円 8350円

e特急券利用で東京~名古屋が8000円台、新横浜~名古屋が7000円台になります。

東京~名古屋通しの乗車券を買って在来線に乗っても良いのですが、この区間はJR・名鉄共に1枚あたり870円の回数券が設定されており、駅近くの金券ショップでバラ売りされています。これを使った場合の価格も計算しました。

東京・品川~名古屋
正規運賃(豊橋以東) 5080円
豊橋~名古屋回数券 870円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
正規運賃+e特急券(通年) 9290円
正規運賃+自由席特急料金 9290円
正規運賃+指定席特急料金(通常期) 9810円

新横浜~名古屋ではこの方法を使っても使わなくてもまったく同額になります。一方で学割と回数券を併用すると下記の通り。

東京・品川~名古屋
学割運賃(豊橋以東) 4060円
豊橋~名古屋回数券 870円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
学割運賃+e特急券(通年) 8270円
学割運賃+自由席特急料金 8790円
学割運賃+指定席特急料金(通常期) 8790円

70円しか安くならないので効果は薄いです。新横浜~名古屋で学割運賃+回数券をやると180円割高になります。要注意。

なお、目的地が名古屋ではなく刈谷や岡崎といった西三河であれば、名古屋まで行って引き返す分がなくなるので、さらに割安になります。むしろ所要時間も短くなります。

小田原駅を利用する

まずは小田原~名古屋で新幹線を利用し、東京・品川・横浜~小田原間を在来線で移動する場合を考えます。10分間隔で所要時間は東京~小田原80~90分、横浜~小田原50~60分です。東京・品川からだと時間がかかりすぎますが、横浜からであれば横浜~新横浜で約15分かかることから検討の余地があります。この場合の価格は、乗車券を通しで購入して、豊橋~名古屋を在来線で移動した場合とまったく同額になります。

東京・品川~名古屋 横浜~名古屋
正規運賃 6260円 5620円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
正規運賃+e特急券(通年) 9600円 8960円
正規運賃+自由席特急料金 9600円 8960円
正規運賃+指定席特急料金(通常期) 10120円 9480円

学割を利用した際の価格は下記の通り。

東京・品川~名古屋 横浜~名古屋
学割運賃 5000円 4490円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
学割運賃+e特急券(通年) 8340円 7830円
学割運賃+自由席特急料金 8340円 7830円
学割運賃+指定席特急料金(通常期) 8860円 8350円

新宿~小田原間はJRとは別に小田急線を使う選択肢があります。約10分間隔の運行で所要時間は急行100分、快速急行90分程度です(ロマンスカーで70分ですが特急料金890円が必要です)。

新宿~小田原の運賃は880円ですが、金券ショップで購入できる株主優待券を利用すると650円程度で移動できます。その場合での新宿~名古屋の価格を計算してみます。

新宿~名古屋
正規運賃(小田原以西) 5080円
小田急株優 650円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
正規運賃+e特急券(通年) 9070円
正規運賃+自由席特急料金 9070円
正規運賃+指定席特急料金(通常期) 9590円

e特急券利用であれば9000円程度まで抑えることが可能なようです。一方で学割を利用した価格は下記の通りです。

新宿~名古屋
学割運賃(小田原以西) 4060円
小田急株優 650円
e特急券(通年) 3340円
自由席特急料金 3340円
指定席特急料金(通常期) 3860円
学割運賃+e特急券(通年) 8050円
学割運賃+自由席特急料金 8570円
学割運賃+指定席特急料金(通常期) 8570円

新宿~小田原を急行・快速急行で移動するといかんせん時間が掛かり過ぎるので、町田・厚木といった中間地点からの方が利用しやすいと思われます。